資本金の額を決める
会社設立の手続きを始める前に用意しておくべき10の項目、4つ目は
「資本金の額を決める」
です。
資本金の適切な額とは?
旧商法から会社法に改正されて、今では資本金は1円でもよいことになっています。しかし1円起業は現実的ではありません。
なぜなら、会社を始めるには、 パソコンや机などの事務用品や、オフィスなどの不動産契約、会社の実印などさまざまな用意が必要です。会社設立時の資本金は、最低でも会社運営に必要なヒトやモノを全てそろえた上で、3ヶ月から半年間は運営できる余裕があるという額を集めておくことをおすすめします。
業種にもよりますが、一般的には300万~1,000万円ほどになるでしょう。
資本金を決めるときの3つの注意事項
また、資本金を決めるときに知っておきたい注意事項が3つありますのでご説明します。
資本金を決める時の注意事項
- 資本金が1,000万円を超えると初年度から消費税が課税される:通常、設立初年度の会社は消費税が免除されます。しかし、資本金1,000万円を超えると、この特例を受けることができなくなります。
- 創業融資は原則自己資本の2倍までしか借りられない:資金調達の方法として、政府金融機関から創業融資を利用するという方法があります。そして、この創業融資は、原則資本金の2倍までしか借りることができません。つまり、資本金が低ければ低いほど借り入れができる幅が狭くなってしまいます。事業計画書・創業計画書や顧問税理士のサポート次第では2倍以上借りることも不可能ではありませんが、資本金の金額は事業に対するやる気を表すバロメーターですので、多い方が有利になります。
- 資本金が1,000万円を超えると住民税均等割が高くなる:会社の場合、個人事事業主と異なり赤字の場合でも住民税均等割というものが発生します。通常7万円程度の税金を年1回納めることになりますが、資本金が1,000万円を超える企業はこの金額が18万円までに増えてしまいますので注意が必要です。
この3点にも気をつけた上で、適正な資本金額を設定しましょう。