飲食店の年末商戦(宴会)対策③
②顧客満足度を上げて来期の売上(再来店)につなげる!
宴会での顧客満足度を高めるために、以下の3つの観点から考えてみましょう。
1)宴会で初めてのお店を利用するお客さんの心理
2)接客サービス
3)料理
1)宴会で初めてのお店を利用するお客さんの心理とは?
大体のお客さんは初めてのお店に対して期待しています。
よっぽどのキタナシュランでない限り、
「よさそうなお店だなぁ、今度プライベートで来てみようかなぁ」
とプラスの方向に心理が向きやすいといえます。
そして最終的にお店の評価というのは、
お出迎えからお見送りまでのトータルでみて、支払った料金に対してどうだったのか?
といった基準で決まるといえます。
代表的な減点要素としては
・料理の鮮度が悪い(乾いてる。冷めてる)
・接客サービスがずさん
・料理やドリンクがなかなか出てこない
・提供のタイミングが悪い
・料理の構成が悪い
etc.
また逆に代表的な加点要素としては
・お出迎えや席案内が丁寧で好感が持てた
・料理提供のタイミングがちょうどよかった
・料理の演出がよかった
・接客対応が良かった
などがあげられます。
2)接客サービス
宴会シーズンの接客サービスの問題として、
通常時より忙しく、慣れてないスタッフもいるためお客様に迷惑をかけてしまうこともあり、完璧なサービスが実現しにくいといったことがあげられます。
これに対しての問題回避策は
・無理のないオペレーションを組む
・感じが良い、一生懸命な接客対応
といったものが考えられます。
特に一生懸命さというのはミスが許される唯一の対策ではないでしょうか?
スタッフの大変さを理解しつつ、宴会シーズンのミーティングなどで徹底することをおすすめいたします。
3)料理について
飲食(外食)というのは身近なレジャーです。
お客様の心をつかむには、美味しいだけでなく「驚きと感動」が必要だということを忘れてはいけません。
料理で「驚きと感動」を演出するために
アラカルトでは一品一品のクオリティが重要となりますが、
コース料理ではコース料理全体の流れと構成が重要になってきます。
「驚きと感動」を演出するために、全てのコース料理に対し
料理の盛り方や奇抜性・話題性に気をつけるのは大変ですが、
コース料理の場合全体にまんべんなく力をかけるのではなく、
戦略的なメリハリをつけることが有効的です。
コース料理で特に重要となるのが、1品目とメイン料理と最後になります。
それぞれについて理由を説明します。
・1品目
来店してきて席についたばかりのお客様というのは、お腹ペコペコです。また喉も乾いてますし、まだ酔っ払ってもいません。
ですので、お腹の空いた状態での1品目というのは最も注目される料理になります。
作業工程のみを重視すると、簡単なものを提供することも考えられますが、
お店の第一印象が決まる大切な料理ですので、歓迎の意味も込めて「感動と驚き」を与える料理を提供しましょう!
1つ1つだと手間だと思うので、とりわけできる形が望ましいです。
料理が来た時にお客様が「オォ~!」となるようなボリューム感や華やかさのある飾り付け・提供方法が、大きな「感動と驚き」を与えることになります。
・メイン料理
宴会料理の山場で、当然お店の評価を決める上で大切な料理になります。
・最後
最後の料理はお客様の記憶に特に残ります。
〆のご飯ものやデザート等は手を抜きがちですが、最後の料理の良し悪しはお店の印象に大きな影響を与えるということを肝に銘じましょう!
まとめ
以上、3回に渡って飲食店の年末商戦(宴会)対策を書いてきましたが、
あらためて宴会の出来不出来は来期の売上を占う試金石と言えます。
宴会での新規客が「楽しかった」「美味しかった」「いい店見つけた」「また来たい」
と思うような施策を打つのが年末商戦の最重要課題であることがわかっていただけましたでしょうか?